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2010年4月11日 (日)

『天冥の標II/救世群』小川一水

舞台は近未来(と言うよりちょっとだけ先)の地球。
東南アジアの奥地から始まって、
おいおい舞台が前回と全然違うじゃねーか!と思ったけど
そういうのは全然気にならないほど面白い。どんどん読む。

前回(I/メニー・メニー・シープ)との関連で気付くのが
感染(ウィルス?)。
前作では導入部分でのさわり程度にしか関わって来なかったが、
今回はそれが主役。
全世界を震撼させるほどの伝染病と闘う日本人が
狂言回しとなって話が進む。

出世から外れた男と元彼女の美人の相方が
未知のウィルスに戦いを挑む、と書くと
そこへんによくあるパンデミックものだが、
そこに小川一水らしい、
「どでかい災難にあうがまっすぐ歩くことを決心する少女」
を縦軸にいろんな人間が絡んで大きな流れになって行く。

話は大きく2部に別れていて、その間に短い「断章」が挟まれている。
僕はこの「断章」に唸った。
たった数ページの挿話によって、この小説は完全なSFになっているのである。
当然ながらそれがなくともそこここにSFはちりばめられているし、
誰がどう見てもSFなんだろうと思うが、
この「断章」があることで、この一冊が
より壮大な、宇宙へと広がるサーガの一部と気付かされる。

今までの作品も楽しく読んでいたのだが、
ここに来て上手いと思わされたのは嬉しい限り。

というわけで更に次が楽しみになりました。
早く!早く!





天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)

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